転職

【転職】大手法律事務所の秘書にこうしてなりました

今回の記事のテーマが「どうやって大手法律事務所の秘書になったのか」ということなのですが、まず私の経歴を簡単にご紹介いたします。

大学を卒業(2012年)

IT系専門商社 営業アシスタント(約7年3か月)

法律事務所 弁護士秘書(約2年9か月)(現職)

新卒での就活はリーマンショック後で苦戦

私が新卒で就職活動をしていた時代は、リーマンショックによる景気冷え込みが未だ尾を引いており、就活市場は圧倒的な買い手市場でした。

そのため就職活動はとても苦戦し、なかなか内定がもらえない中、ようやく内定をいただいたのが前職の会社でした。

転職活動を経験した今、新卒就職活動当時の自分を振り返ってみると、就職活動に苦戦したのはリーマンショックも理由の一つではあるものの、後に述べますが自己分析がきちんとできていなかったことも大きな理由だったと思います。

前職の専門商社の営業アシスタントはやりがいはあったけど・・・

前職は、IT関連の商材を扱う専門商社の営業アシスタントでした。具体的な業務内容としては、見積・受注対応、納期調整やトラブル対応、クライアントからの問い合わせ対応などです。

営業のアシスタントという立場ではありますが、与えられる裁量は非常に大きく、実質内勤営業のような仕事内容でした。

自分で一からメーカーへの価格交渉を行い、見積もりまで全て一人で手掛けた何千万円という案件が受注になった時は非常に手応えを感じましたし、クライアントからの難しい依頼に応えられた時はやりがいも感じました。

その一方で、激務だったことも事実です。部署への電話はほぼ鳴らない時間はなく、受信するメールは300件近く。それらの処理に忙殺され、仕事中は心に余裕が全くありませんでした。

また、クライアントからのプレッシャーも大きく、常に何かに追われているような感じで、精神的な負担もとても大きかったです。仕事中は常に渋い顔をしていたようで、眉間にしわが刻まれてしまい、仕事以外の時間でも全然消えなくなってしまいました。

それでも7年働けたのは、同期を始め周囲の社員の人柄の良さ故であったと思います。

「結婚後も安心して働くには?」の答えが転職だった

転職しようと思うに至ったのは、30代という節目を目前にし、今の会社で働き続けることが本当にベストなのか?と思い始めたことがきっかけでした。

のちに述べますが、前職の会社では産休育休を取った女性社員の復帰状況が良いとは言えず、復帰してもすぐに辞めてしまう人が後を絶ちませんでした。

自分は結婚出産後も働き続けたいと思っていましたが、この会社ではそれはかなわないかもしれない…と思い、転職を決意しました。

譲れない条件は3つあった

転職活動を始めるにあたり、転職先への譲れない条件を3点決めていました。それが以下の3点です。

  • 有休がとりやすいこと
  • 産休、育休がとりやすいこと
  • 前職より収入と労働時間・仕事量のバランスが良くなること

有休がとりやすいこと

前職では時間休制度はおろか、半休制度もなく、本来半休のみで済ませられる用事であっても全休を取らざるを得なかったりと、非常に不便でした。

また、休みを取ってしまうとその間の仕事は誰かが代わりにやってくれるというわけでもなく後々自分に返ってくるだけなので、それもまた有休の取りづらさを助長させていました。

そのため全社的に見ても有給取得率は決して高いとは言えず、私自身もあまり積極的に有休は取れずにいました。

そのため、次就職する企業は絶対に時間休、最低でも半休制度があるところ、且つ有休がちゃんと消化できる企業に就職したいと強く感じていました。

産休、育休がとりやすいこと

前職でも産休・育休制度は当然あったものの、仕事が忙しかったり、突発的な休みの取りづらさなど、働く母親に対して決してやさしいとは言えない環境で、結局復帰しても辞めていってしまう人を多く見てきました。

いつか自分も母親になってからも社会で働き続けるために、ただ制度が存在しているだけでなく、きちんと実体が伴っている企業を選びたいと強く感じたことが理由です。

前職より収入と労働時間・仕事量のバランスが良くなること

前職では仕事量・負担に対して収入が伴っていない、という不満をずっと抱えていたことが理由です。

前職よりも労働時間・仕事の負担が減ったうえで収入もアップすればそれがベストですが、仕事量と収入のバランスを考えたときに自分の納得のいく形であれば前職より忙しくても給与がその分上がれば良いと考えていました。

あるいは、収入が前職と同程度であったとしても、仕事の負担が前職より減るのであれば問題なかったのです。

条件が合えば職種・業種にこだわりはなかった

これらをすべて満たせないのであれば、転職する意味は私の中で無かったので、これらを満たせることを条件として企業探しをしていました。

逆に、この3つの条件を満たせるのであれば職種・業種にはこだわりはなく、求人は幅広く見ていました。

求人を探すうえで、求人票だけでは上記の条件が満たせるのかは正直判断がつかないですし、特に「有休が取りやすいか」に関しては面接でも聞きづらいポイントではあると思うので、企業の社員口コミサイトなどもよくチェックしていました。

企業に対する社員のリアルな感想を見ることができるので、非常に参考になりました。口コミサイトのチェックはこれから就職活動をする方にはぜひおすすめしたいです。

この工夫で面接通過率アップ

いざ転職活動を始めてみると、新卒時の就職活動よりはずっと楽に感じました。

新卒の頃は自分が仕事において「何が得意なのか」「何がしたいのか」分析をしようにも、実際に働いた経験がない中で考えることには限界がありました。

でも、実際に社会に出て働いてみたことで、自分は仕事において「何が得意なのか」「何がしたいのか」が明確に見えるようになったんですね。

「見積明細数が部署内トップ」「担当クライアントの売上200%伸長に寄与」といった具体的な成果やそれに至るまでの工夫や努力など、新卒の頃には伝えられなかった、自分の「仕事上での」強みを伝えられるようになったことは非常に大きかったです。

面接で大事にしていたのは、企業ごとの社風や雰囲気に合わせた自己PRの伝え方です。

事前に企業のHPなどは必ずチェックして、社風や、どんな人材を求めているのか?を分析し、言っている内容は最終的に同じですが、それぞれの企業の求める人材像に沿えるように言葉選びを少しずつ工夫し伝えるようにしました。

それが功を奏したのか、新卒の頃は一次面接すらほとんど通過できなかったのが、今回の転職活動では、一次面接の通過率は8割以上だったと記憶しています。

転職エージェントを活用して転職活動

転職活動を進めるうえでは、転職エージェントを利用しました。

これは結果として非常に良かったです。自分ひとりだったらきっとこの転職の成功はなかっただろうと思います。

特に助けられたのは、エージェントが書類選考の書類提出業務を請け負ってくれていたことです。

エントリーをお願いすれば、WEB上で登録した履歴書を基にエージェントが企業へ提出してくれるため、こちら側で企業ごとに個別の履歴書を用意する必要がなく、負担が非常に少なく済みました。

おかげで面接対策により時間を割くことができ、万全で面接に臨むことができました。

担当の方(以下Aさんとさせていただきます)には本当にお世話になりました。求人の斡旋など事務的な部分はもちろんのこと、精神面でもたくさん助けていただきました。

転職活動を始めて一番最初の面接で、私は緊張のあまり頭が真っ白になり、1分ほど言葉に詰まってしまい、結果として大失敗に終わってしまいました。

面接終了後はあまりのショックに涙をこらえるので精いっぱいだったのですが、ちょうどそんな時Aさんより「初めての面接、どうでしたか?」と電話をいただき、大失敗してしまったことをお話ししたところ、

「最初の面接だから仕方ないです!全然大丈夫ですよ。次また頑張りましょう!」と温かい言葉をかけていただき、すごく励まされたことがずっと心に残っています。

それから何度か面接を経験しましたが、回を重ねるごとにブラッシュアップされていき、面接は数をこなすことが一番だなと改めて強く感じました。

転職活動を始めてから約1か月ほどしたところで、今の職場への内定の電話をいただきました。

第一志望だったので、その時は感極まってしまい思わず泣いてしまったのですが、Aさんも電話越しですが一緒に泣いて喜んでくださり、この方が担当で良かった、と心から思いました。

電話とメールでのやり取りのみで、直接お会いすることはありませんでしたが、Aさんには心から感謝しています。

転職したその後

今の職場への入社を決めたのは、先に挙げた条件をすべて満たしているなと確信できたからです。

いざ入社してみて、その確信は間違っていなかったなと実感する日々です。

有休はほぼ100%消化できていますし、産休育休からの復帰率は90%以上。

それが当然の環境なので、お子さんの体調不良などによる突発的なお休みでもお互いにフォローし合いながら気持ちよく仕事ができています。

仕事と給与に関しても、前職よりもずっと待遇が良くなり、また自分の努力がきちんと賞与に反映されるようになったので、非常に満足できています。

転職活動を始める時は、今より環境が良くなる保証も無いのに本当に良いのだろうか…?という不安もありましたが、勇気を出して一歩を踏み出して心から良かったと思います。

前職で働いていた間ずっと消えなかった眉間のしわがすっかり消えてなくなったことが、何よりの証です。